正しい人7月:泉 大の映画リスト"6月"

7月
泉 大 映画リスト 2012年 6月
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『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん』|○
2010| 瀬田 なつき監督
染谷くんの、脱力して肩をストンと落とし、少し顎を上げ、
口をかすかに開けたポカンとした表情は、もはや発明だと思う。
あの顔がとにかくいい。
『日本侠客伝』
|◎ 
1964| マキノ 雅弘監督
オーバーな演技をする位なら下手な演技のほうがいい。
高倉健は演技をしていないかのように演じる。本当にうまい。
このうまさが、技術、とか、勉強、とかセコイ感じが全くしないのが素晴らしい。

『昭和残侠伝 唐獅子仁義』|◎
1969| マキノ 雅弘監督
高倉健の殺陣がいい。刀が嫌いでしかたがない、というように振り回している。
全く綺麗でないところが美しい。

『日本やくざ伝 総長への道』|◎
1971| マキノ 雅弘監督
おなじみのキャストが勢ぞろい。この遠藤辰雄の悪人ぶりは壮絶。
“他の全ての映画を粉砕する”という予告編の惹句がいい。
 
『河内山宗俊』|◎
1936| 山中 貞雄監督 
ユーモアがお洒落。ハイセンス。16歳の原節子が出演。彼女は今年92歳。
『花と龍 青雲篇 愛憎篇 怒涛篇』|○
1973| 加藤 泰督 
超大作は苦手なのかもしれない。沢淑子がいい。
『馬鹿まるだし』|△
 1964| 山田 洋次監督
独特のライトなセンスはあると思うけど、最後の捕らえられた女性を救い出す格闘シーンがひどい。
『任侠列伝・男』|◎
1971| 山下 耕作監督
新世界東宝にて鑑賞。お客さんの反応がいちいちあって良い。
悪役の行いに舌打ちしたりぼやいたり。健さんが出てくるとざわつく。自分も。
 
『若き日の次郎長・東海の顔役』
1960| マキノ 雅弘
中村錦之介が快活。米屋の倅がやくざになる話だが、朗らか。
『あ・うん』|◎
1989| 降旗 康男監督
高倉健、坂東英治、藤純子の三角関係。藤純子はこの時45歳だが、乙女。
『緋牡丹博徒』|○
1968| 山下 耕作監督
シリーズ1作目。若山富三郎演じる熊虎親分との関係がわかってすっきり。
『網走番外地』|○
1965| 石井 輝男監督
シリーズ1作目。映画としていいとは決して言えないが、そんなケチな言葉などこの映画には通用しない。
田中邦衛はやはり天然記念物的異様さ。
『ゆきゆきて、神軍』|◎
1987| 原 一男監督
数年ぶり。最高。
『すべてが狂ってる』|◎
1960| 鈴木 清順
若かりし鈴木清順が『勝手にしやがれ』に興奮した様がそのまま映画になったかのよう。
『人妻集団暴行致死事件』|◎
1978| 田中 登
古尾谷雅人がとにかくひょろ長い。本当に長い。必見。
藤純子引退記念映画 関東緋桜一家』|◎
1972| マキノ 雅弘監
藤純子炸裂。最初の人力車からの登場~扇子でやくざ者を散らす様は圧巻。
『座頭市』|◎
1989| 勝新 太郎
勝新自ら監督。殺陣がかっこいいのは当然だが、切断された首がどさくさに紛れ蹴られたり、
簾のようなものに小便中の相手を巻き込むシーンに共感。勝手に気が合うと思い込む。
『牝猫たちの夜』|◎
1972| 田中 登
ラストの早朝、都会のシャッターが次々に開いていくシーンが素晴らしい。
『夜汽車の女』|◎ 
1972| 田中 登
謎なカット連発。かなり変。
『丑三つの村』|◎
1983| 田中 登
古尾谷雅人が長い。
『侠骨一代』|◎
1967| マキノ 雅弘監督
藤純子の牛乳を見てください。
『緋牡丹博徒 一宿一飯』|◎
1968| 鈴木則文
キャストも話も似通っているので、どれがどの映画だったかはっきりしない。
『実録 阿部定』|◎
1975| 田中 登
密室。匂いまで伝わりそうな濃度。宮下順子がいい。
『官能教室 愛のテクニック』|◎
1972| 田中 登
おもしろい。田中真理がいい。
『みな殺しの霊歌』|◎
1968| 加藤 泰
加藤泰が攻めている。勢いがある。かっこいい。
『コクリコ坂から』|◎
2011| 宮崎 吾朗
スタジオジブリの作品はどれも好きだが、これも良かった。
手嶌葵という歌手は本当に素晴らしい。どきどきさせられる。

『発禁本「美人乱舞」より 責める!』|◎
1977| 田中 登
田中登vs宮下順子。雪責め、氷責めが壮絶。
『丹下左膳餘話 百萬兩の壺』|◎
1935| 山中 貞雄
ユーモラス。ハイセンス。お洒落。幸せな映画。年に一度は見たい。
『ファーストフード・ネイション』|○
2006| リチャード・リンクレイター
アヴリル・ラヴィーンの飾らない演技がよかった。リチャード・リンクレイターはどれもいい。
『スクール・オブ・ロック』はとくに最高。
『恋人たちは濡れた』|◎
1973| 神代 辰巳
初めて見たが驚いた。あっけらかんとしたラストに震える。






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